生き物や火、土、水、そして仲間に触れることは、子どもたちの豊かな感受性を育み、人格形成に大きく影響します。テレビやゲーム、インターネットでは決して得られない本物の体験(実体験)の連続です。
トライ&エラーを繰り返し、自分や他者の快・不快に触れ、心を動かします。手探りをする前に分かったような気になってしまう、情報社会に生きる子どもたちが直接体験を通して、生の手ごたえを感じながら人として育つ場がここにあります。
フリーキャンプの1日はモーニングミーティングで始まります。子どももスタッフも同じように「やりたいこと」を出しあい、1日の流れをつくります。全員が集合するのは毎朝1回と、解散時のさよならミーティングだけ。あとは、たっぷり遊び耽る体験を保障します。邪魔をされずに、自分の好きなことをとことんやる。自分の想いを尊重される経験はかけがえのないものです。このことを通じて、自分への信頼や他者への尊重など育まれることを願っています。
この様な主体性を育む取り組みの中で、何でもやれるというわけではありません。危険行為や暴力は禁止であり、他者の思いや集団との折りあいも出てきます。そういう意味では、フリーキャンプは自由を与え、自由にやらせるという面だけでなく、自由をつかいこなし、自由に生きていく力を養う道場のようなものといえます。
フリーキャンプは、コミュニケーショントレーニングの場でもあります。意見が言えない、暴力的になる、茶化す、聞かない...やりとりが上手くいかないのは誰にだって起こりうることです。カウンセリング研修を重ねたスタッフが一人ひとりの気持ちを丁寧に受けとめます。そして、スタッフもありのままの素直な気持ちを伝えます。安心で安全な場で「心のキャッチボール」のレッスンをしましょう。人とつながって生きていくヨロコビを感じて欲しいと思っています。
親御さんとのやりとりも極力丁寧にしていきたいと思っています。ご心配なことや不安な気持ちなどをお話しいただけると嬉しいです。コミュニケーションに関するセミナーやワークショップなどもご活用ください。
TOECでは、有機無農薬野菜を手作りしています。キャンプの食卓もこの野菜がふんだんに使われます。天然のだしや調味料にこだわった、和食中心の田舎料理です。野菜を収穫し、料理して食べることができます。アレルギーの対応もできますので、お気軽にご相談ください。
畑で育った野菜をとり、料理をして食べる。海で釣った魚を焼いて食べる。出たゴミをたい肥にする...何でもまるごと全部を見せます。遊びと暮らしが一体のキャンプ。
自分の身の回りのことをやってみる。人の役に立つことに喜びを感じる。子どもたちの様子を見ながら、あらゆる生活体験の適切なサポートができるよう心がけています。
子どもたちのことが大好きで、年間を通じてTOECのキャンプで修練することを選んだ大学生グループです。キャンプ以外にも定期的に研修会を行なっています。そこで野外技術やカウンセリング技術、グループワークなどを学びあっています。
子どもたちと寝食をともにしながら、遊びや生活を全面的にサポートします。彼らもまた、フリーキャンプの中で自分を知り、育てています。一緒に迷ったり、困ったり、悩んだりする姿は、子どもたちにとって一番近く、心強い存在となりうるでしょう。