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TOECのようちえん(3~5歳)

あたたかい共感のなかで遊び、学ぶ。
田んぼと畑に囲まれた
「のびやかに自分になる」ようちえんです

四国の右下、阿南市。一級河川、桑野川河口と岡川の合流部、土手を挟んで広がる広大な田んぼと畑へと降りる小道に粗末な古電柱のゲートと看板。ここが、子どもたちが躍動し、大人がくつろぎ開放されるTOEC農園。TOECのようちえん(幼児フリースクール)です。

ここには、お決まりの遊具や園舎はありません。あるのは、小さな手作りの小屋や薪で沸かすオフロなどなど。母体となる自然体験活動(キャンプ)とカウンセリングを事業とするNPO法人自然スクールトエックは1985年に発足しました。

TOECのようちえんは、その実践をもとにカウンセリングの理念(ほめない・しからない・認める教育、主体性の尊重)を軸にして、田んぼと畑でのびやかに子どもも親もスタッフも共に育ちあう場をつくろう、従来にはない究極のようちえんをつくろうとの思いから1990年に誕生しました。

その子はその子のままでいい。ここでは、何より子どもの今の気持ちが尊重されます。
今の気持ちに寄り添い、耳を傾ける―その

存在、関わりにより、本来だれもが持っている成長や適応へと向かう健やかさとつながることができます。子どもたちは子どもたちによかれとあらかじめ決められたことをやらされるのではなく、一人ひとりの今やりたいことを表明することができ、調和的にやりたいことを進めていきます。

やりたいことをやることでわき上がるエネルギー、好奇心、意欲。心・身体・頭、そして魂の土台を築く大切な幼少期です。この時期こそ、大人の思惑でいい子や都合のいい子を強いるのではなくて、心と身体の安全を見守られながら徹底的にやりたいことをやってほしいのです。その営みが健全な自己愛や自分への自信を育むと考えます。

TOECのようちえんは、ようちえんに農園があるというのではなく、農園がそのままようちえんです。
四季折々の自然、生き物、作物、良質の地下水、土、水、焚き火―現代社会が失った原体験、生活体験がここかしこにあふれています。その環境が知恵や感性を育み、創造力を湧き上がらせることでしょう。また、単純素朴な農的暮らし、手作業の暮らし方・働き方は、お金を稼ぐというのとは別の、他者に貢献する本来の労働の大切さとして、子どもたちや親御さんに常に影響を与えていると思います。

みんなの協力を得て、米、野菜、果物は有機無農薬でつくられ、大地といのちの会・吉田俊道氏(通称:菌ちゃん先生)の指導を受けています。それらがふんだんに使われる昼食は、和食中心の薄味メニューで丁寧に子どもたちの前で作られています。一斉給食ではなく、その子のタイミングで、せかされることなく楽しく、ゆっくり食べることは子どもの身体の成長の糧となることはもちろん、心通いあう生活団欒を体験する機会にもなっています。

こうした体験、暮らし、食事などは、実は大人たち、ことに子育てに追い詰められがちな親たちにこそ必要なことでもあります。TOECのようちえんは、親御さんに常に開いていて親もいつでも来ていいようちえんです。また、困っていることや悩んでいることなど、気持ちを丁寧に聴きあうグループや、育ちあう関係づくりに大切なコミュニケーションスキルや自己理解を楽しく体験的に学びあうペアレンツグループが月2回あり、ようちえんにとっても親御さんにとっても得がたい大切な場になっています。

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