先日はわんぱくキャンプにご参加頂きまして、ありがとうございました。
キャンプを通して思ったことは「やり切った感とやり残した感」の大切さです。トエックのキャンプの特色は予めスタッフが用意した時間割もプログラムもなく、子どもたちとのミーティングでその時やりたいと思ったモノを出しあい、やっていくことです。今回はドロンコ、生き物探し、ひみつ基地づくり、ごはんづくり、夜の探険…などがやりたいこととしてでてきました。
ドロを触ることに抵抗がある子ももちろんいましたが、気づけば、全身泥まみれで走り回ったり、水たまりにダイビングしたりしていました。ひみつ基地作りは林の中でメンバーと試行錯誤を繰り返しながらつくりつづけていました。また、生き物探しのメンバーも網を片手に、虫かごを首にぶら下げて農園を行ったり来たり。もくもくと獲物を追いかけていました。夕方頃、遊び疲れた泥まみれの子らはたき火を囲んでいました。遊び切ったその表情はとてもすっきりとしたものでした。夢中になって自ら主体となって遊んだからこそ、味わえる感動。その積み重ねが自己肯定感やその子の自信につながるとわたしは思っています。「夢中」と言えば、あらゆるゲーム機器も子どもたちを虜にしています。しかし。自分の心と体をフルに動かしたり、何もないところから自分の発想で遊びを生みだす面白さからすれば、ゲームは受身で楽しみを享受するだけのもの、体験から得られる感動は比べ物にならないでしょう。
たっぷりと時間があるとはいえ、1泊では満足のいくところまでたどり着けなかったひみつ基地づくりの子もいました。「あーぁ、もっとやりたかった」とこぼす子。イメージ通りに作れず、焦る子もいました。この頃の子ども向けのプログラムの中には、子どもたちに失敗をさせないように確実に完成にたどりつけるようにつくられたものも多いように感じます。しかし、やり切った感と同じく、このやり残した感も、自らが取り組んだ結果得られる感覚です。安易に答えや成果物を与えて、子どもを喜ばせるものには、この経験はありません。この経験がきっと彼らの生きていく中で、大切な要素となるとわたしは思います。
たっぷりの時間、自分の心と体を使って遊べるトエックのキャンプ、また会えるのを楽しみにしています。