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型破りであったかい入学式

TOECフリースクールの小学部「自由な学校」にショウマ、アカネ、トモヤが入学した。いずれも同じ敷地内にあるTOEC幼児フリースクールを卒園したばかり。まさに、ピカピカの1年生だ。

先日は3人の入学式だった。入学式といっても、一般的な入学式とは趣がずいぶん違う。子どもたちが中心となって式次第もその内容も決めているので、おのずと毎年型破りなものとなる。

今回、新入生はリヤカーに乗せられ登場した。
引っ張るのはユウスケ(小5)だ。田植えが終わったばかりの水田をバックに畑を進むリヤカー。手の込んだ演出に、新入生の親たちはもちろん、お祝いに駆けつけている在校生の親たちも爆笑するやら、感激するやらで、早くも泣き笑いだ。そのうちに、リヤカーを引っぱりたくなった新入生が思わず引っぱっているのもご愛嬌だ。

そんな中、在校生全員による合奏「キラキラ星」の演奏がはじまった。入学式は予定通りにスタートだ。まず、新入生とその親一人ひとりが在校生らに紹介される。その都度、わき起こる拍手が会場を温かく包み込む。

続いて、学校の代表である僕があいさつした。まず、この学校を選んでくれたことへの感謝を述べ、これから一緒に学校をつくっていこうという思いを親たちと共有した。そのあと、新入生に対して祝福の気持ちをありったけの言葉で伝えたのだが、しゃべっているぼくまで感極まってしまった。それだけ、新入生を迎えるのはうれしいことなのだ。

次なるプログラムは、新入生歓迎の在校生出し物大会だ。一瞬で終わるミト(小4)の皿回しがあったと思えば、ソウタ(小5)は練りに練った新作小話を披露する。ハルト(小2)は、一つのコードだけをかきならすというウクレレの演奏?!で、「ホタル」と「げんこつ山のタヌキさん」をメドレーで披露。

どれも大爆笑なのに、なぜか胸が思わず熱くなる。あたりを見回すとスタッフや新入生の親たちも涙目だ。

「はじめの一歩。明日に一歩。今日から何もかもが新しい♪」

自由な学校の愛唱歌歌われ始めると、いよいよ涙がとまらなくなった。お祝いの言葉が在校生の親からかたられ、新入生の親も素直な今の気持ちを語る。

「あったかい雰囲気の入学式に感激した。うれしくて涙をこんなに流すなんて」。ピッピ(アカネの母)は言葉を詰まらせるほどだった。その後、「うれしすぎて怖いくらい。何かいやなこと起きないかな」とも漏らしたので、またまた大爆笑の展開となった。

あったかい雰囲気の入学式は、僕が知っているどんな式典よりもおごそかで、厳粛でもあった。親やスタッフの泣きはらした顔からこぼれでる笑顔が美しかった。